問題 |
年間の運用コストを低減する改善策として、新たにITシステムを導入したのだが、運用コストは全く低減せずに前年よりもより一層増加してしまった。 |
問題提起 |
この問題はITシステムを導入するという解決策を安易に選択した事が問題である。ITシステムの導入が必要かどうかという厳密な調査及び検討を行う事が漏れていたという点が問題としてあげられる。 |
解決策 |
年間の運用コストを低減する改善策として、新たにITシステムを導入する以外にどのような方法があるのか、ITを必要とするのかしないのか、或いはレガシーは流用できないのかなどを厳密に検討する必要がある。又、運用コストとは何を指すのか勘定科目のレベルで定義する必要がある。いずれにしても改善プロセスの最初から正確に実施していく事が必要である。 |
効果 |
年間の運用コストが人件費33%、固定資産が65%まで低減する。 |
教訓 |
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表面的な解決ではなく、原因究明に繋がるような深い問題を提起する。 |
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改善を実施する場合、改善プロセスを正確に厳密に実施する必要がある。 |
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全ての定義を明示化していく必要がある。議論をする場合も必ず明示化された
ものを前提に議論を進める必要がある。明示化されていない前提条件は必ず時と
場所によって変化する。 |
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明示化された定義が変更された場合は、その変更を即座に実施する必要が
ある。改善プロセスでのミスのほとんどが些細な勘違いや認識のずれから発生して
いる。 |
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問題点を一方向から検討するのではなくて、360度分析を行い、関係部署
は必ず改善プロジェクトに参画させる必要がある。 |
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